2021-09-17 嵐 日々 嵐が来るのよ、と彼女は言った。 天気予報にはそんなことは出ていない。僕がそう言うと、彼女はしばらく黙って僕の顔を眺めたあとに、あなた何もわかってないのねと言った。 たしかに僕は何もわかっていないのかもしれなかった。仕方なくビールを飲もうとしたが、グラスにはもう泡すらも残ってなかった。