天気読みはまず空を見上げて雲の色と形を探り、それからぺろりと舌を出して風の匂いをかいだ。しゃがみ込んで手のひらをぺたりと地面につけ、土の温度と湿度を感じた。はっぱの裏側も覗いてみたし、井戸に小さな石を投げ込んでその音に耳を澄ませることもや…
少し遅めの夕食を終えて、レストランを出る。街はもう暗い。 昼間の40度近い暑さの余韻はもうない。 ワインで少しほてった顔にちょうどいい風が吹いている。
城壁の外側には一株だけひまわりが咲いていた。
男たちはみなゆっくりと動く。歩き方も、あいさつの手の動きも、まばたきすら、スローだ。
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