2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧
埋もれても光るものがある。 閉店間際のスーパーでエリンギを買う。 蛍光灯の冷たい灯りに照らされてなぜかおいしそうに見えたから。 細かく裂いて、ニンニクと唐辛子と一緒にオリーブオイルで炒める。 くたっとしなったエリンギのなかに茹であがったパスタ…
立て続けに友人から結婚の報告が届く。 ひとりはトルコでプロポーズされ、ひとりはバングラディッシュに住む彼のもとに向かうという。 人生は、ときどき大きく動く。
城と海がある街って素敵だと思う。
パンとビールだけで一生過ごせたら、それは幸せなことだろうか、それとも不幸せなのか、なんてどうでもいいことを考える。 考えていたら眠くなって、そのまま寝る。
飲み始めたのは5時半くらいだったから、11時過ぎにはもういい感じで酔っていた。 友人夫婦はタクシーに乗り、僕たちは少しだけ街を歩いた。 いつもよりずっと人通りが多く、別の国の知らない街にいるような気がした。 僕たちは商店街の入口にある小さなフル…
夜中に古い歌を聴く。 僕がまだほんの子どもだったころの曲なのに、思い出はそのずっとあとの風景と結びついている。 彼女は機嫌が悪くなると子どもみたいに下唇をつきだしてふくれた。 その様子がおかしくて僕が笑うとまた機嫌が悪くなった。 そんなことを…
ものすごく久しぶりに休日がやってくる。 たまった洗濯物を片付け、かたっぱしからピンチでとめていく。 外に椅子をひっぱりだしてコーヒーを入れる。 そして、長い長い小説を読む。 風が吹いている。
朝からずっと会議が続く。 外は強い風が吹いていて、心が騒ぐ。 ひどく疲れて、誰かに手紙を書きたくなる。 でも誰に送ればいいのかわからない。
青い光と遊ぶ。
今日もまた日が暮れる。
どうやらひどく疲れていたようで、4時間も眠ってしまい、いつの間にかすっかり夕方になっていた。 少しばかり頭が痛い。
あの冬はひどく寒かったことをおぼえている。 車の中もひどく寒かった。 空港で、僕は壁際の出っ張りに腰掛け文庫本を開いていたけれど、目は活字を追うばかりで実際にはほとんど何も頭に入ってこなかった。 彼女はグレーのフード付きのコートを着て現れた。…