散歩

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日曜日の夕方、ずいぶん長い散歩をする。
歩いている間に陽は少しずつ傾いていって、太陽は角度に反比例するように輝きを増し、僕は目を細めて歩く。
通りかかったカレー屋に入り、狭い路地を抜け、いくつか神社を見つけたり、満開のバラを見たり、古い建物を眺めたり、そんなふうにして歩く。
小さなワインスタンドに入り、ワインを一本選んで飲む。つまみに頼んだ3種類のチーズが素晴らしくおいしくて少し驚く。長く歩いた足は少しだるく、立ったまま飲む赤ワインが染み込んでいく気がする。
店を出ると僕はすっかり酔っていて、そして陽はとっくに暮れている。
長い散歩の終わりには、誰かと手をつなぎたくなる。