夜の公園で。

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夜は深まりを見せ始めていた。僕は小さな公園のベンチに寝転がって星を見ていた。昨晩ほとんど寝ていなかったせいでひどく眠かったが、眠りはなかなかやってこなかった。
少しだけ目を閉じている間に星は消えていた。空には霞がかかっていて、それが濃くなったのかもしれなかった。あるいは自分で思った以上に長いあいだ目を閉じていて、星の位置が変わったのかもしれなかった。
そろそろ起き上がって帰るべきだと思ったが、なぜか体か言うことを聞かなかった。疲れているのかもしれない。単純に動きたくないだけかもしれない。そうして僕はくずぐずとベンチに寝転んだままだった。